<   2005年 01月 ( 4 )   > この月の画像一覧

緑茶を飲むと持久力が高まる

 カテキン豊富な緑茶抽出成分(0.2%-0.5% [w/w])を10週間投与したマウスは、与えた緑茶抽出成分量に比例して運動持続時間が改善するということです。0.5%の緑茶成分が投与されたマウスでは運動持続時間が24%上昇した。

 これは花王の研究者らが2004年11月24日のAm J Physiol Regul Integr Comp Physiol誌に発表した研究成果です。
 緑茶抽出成分は骨格筋の脂肪利用を促進して、炭水化物の利用を抑制し、運動持続時間を延長させているということです

 人間に換算すると、体重75kgの運動選手が毎日0.8リットルの緑茶を飲むと今回と同じような持久力の向上が期待できる。
 すでに緑茶好きのマラソン選手にはもう効き目がないのでしょうか。
[PR]
by saru3toru | 2005-01-31 21:25 | 科学情報

Manchester大学とLondon大学、メラノプシンが光色素であることを確認

 英国Manchester大学と英国London大学の研究者たちは、1月27日、ヒト・メラノプシン遺伝子をマウスの神経系細胞株に導入、光感受性を与えることに成功したと発表した。得られた知見は、失明に対する全く新しい治療法の開発に結びつく可能性がある。詳細は、Nature誌電子版に1月27日に報告された。
 Manchester大学のグループを率いたRob Lucas氏はこれまで、概日周期の研究に取り組んできた。「視覚の研究は、網膜に存在する、桿体細胞と錐体細胞という光受容器を対象に行われてきた。しかしわれわれは、先頃、メラノプシンが第3の光受容器であることを示唆する結果を得た」と氏は説明した。氏らは先に、哺乳類の網膜のガングリオン細胞の一部が、特定の非イメージ形成応答を制御する光受容器として機能していること、この特殊な光感受細胞はメラノプシンを発現していること、メラノプシン遺伝子が機能しなくなるとこれらの細胞は光感受性を失うことを発見した。が、細胞の光感受性におけるメラノプシンの正確な役割は明らかではなかった。
 そこで今回、氏らは、ヒト・メラノプシンをマウスの神経系培養細胞株Neuro-2aに発現させたところ、それらの細胞は光感受性を得た。単一遺伝子を活性化すれば機能する光受容細胞が作製できるというのは、驚くべき発見だ。この条件下では、メラノプシンは、光色素として機能しており、G蛋白質を介したイオン・チャンネルの開閉を通じて生理的な光検出を行っていた。メラノプシンによる光応答は、cis-retinaldehydeを必要とし、短波長の光に選択的に反応することも明らかになった。
 Lucus氏らは、メラノプシンの機能の欠陥は、ある種の鬱や不眠症にも関わっていると考えている。氏は「われわれは今回、この遺伝子の役割を理解した。さらに研究を進めれば、気分や睡眠パターンへの影響を知ることもできるだろう」と述べた。
 これまで、失明に対する治療法の開発をめざす研究者たちは、桿体細胞と錐体細胞の機能を失った人々を前に苦闘してきた。今回得られた知見は、メラノプシンを利用すれば、目の中にある神経細胞に光感受性を与えられることを示唆し、失明治療に全く新しいアプローチを提供すると期待される。
[PR]
by saru3toru | 2005-01-31 21:24 | 科学情報

体内時計遺伝子ネットワーク

 山之内製薬の創薬研究本部分子医学研究所と、理化学研究所の神戸研究所は1月24日、ほ乳類において体内時計を支える、遺伝子ネットワークの中核をなす仕組みを解明したことを発表した。

 体内時計は、体内に昼夜の時間的リズムを作り出す仕組みで、朝転写される遺伝子が9個、昼が7個、夜が6個の全16遺伝子が関わっていることが、これまでの研究で明らかになっていた。今回の研究で、それぞれの時間帯の遺伝子群が、単独で転写され働くのではなく、回路のような転写ネットワークを組み、お互いを制御しあっていることが、新たに分かったという。

 さらに、マウスとヒトでは、このシステムが完全に保存されているという。同じく体内時計の研究が盛んに行われている、シアノバクテリアとの比較について、「光合成をするシアノバクテリアと、ほ乳類との類似点はほとんど無く、全く異なるシステムを持っていることも分かった。系統をさかのぼって考えた場合、同じ祖先から体内時計システムを獲得したとは考えにくい」と、理研発生・再生科学総合研究センター、システムバイオロジー研究チームの上田泰己チームリーダーは話している。

 この研究と薬の関係について、山之内創薬研究本部分子医学研究所、ゲノム創薬研究室の橋本誠一主席研究員は、「薬がどの時間帯に一番効果があるのか、また副作用が少くて済む時間帯の有無、などを我々が理解するための、スタートラインに立ったと思う。さらに詳しく解明されれば、薬の処方で『投薬時刻』の要素も加わってくるのでは」と語った。

 今回の研究は、新エネルギー産業技術共同開発機構(NEDO)の、「細胞内ネットワークのダイナミズム解析技術開発」プロジェクトにて行われたもので、近畿大学や東京大学、産業技術総合研究所も協力している。また、この研究成果は、1月23日付のNature Geneticsオンライン版に掲載された。
[PR]
by saru3toru | 2005-01-24 21:42 | 科学情報

ネズミが言語聞き分けた!?

 ネズミも、日本語とオランダ語を聞き分けられる!? スペインの研究チームがネズミの意外な能力を実験で証明し、米心理学会の専門誌に発表した。特別な訓練をした結果、人間とサル以外では初めて、異なる二つの言語を区別できるようになったという。言葉を獲得する基礎となる原始的な能力を、幅広い哺乳(ほにゅう)類が持っている可能性を示している。

 64匹のネズミを16匹ずつ4グループに分け、日本語とオランダ語の文章を(1)コンピューターの合成音声で流す(2)合成音声で逆さ読みする(3)それぞれを母国語とする複数の人物の声で流す(4)特定の1人の声で流す、の各条件で、日本語とオランダ語を聞き分けさせる訓練を繰り返した。どちらかの言語の時にレバーを押し下げると、エサが与えられる仕組みを使った。

 訓練で使っていない文章で実験した結果、通常の合成音声と特定の人物の声ならば、日本語とオランダ語を聞き分けることができた。リズムや抑揚を手がかりにしているらしい。言語の特徴が不明確になる逆さ読みと、複数の人物の声では聞き分けられなかった。

 こうした実験で同様の能力が実証されているのは、人間とタマリン(小型サルの一種)だけ。人間の赤ちゃんでは、複数の人物の声でも言語を聞き分けることが分かっているが、研究チームは「言語を使うのに必要な能力は、人間だけではなく複数の動物に備わっている」と説明している。
[PR]
by saru3toru | 2005-01-11 21:01 | 科学情報