「失読症」、英語圏と漢字圏で原因部位に差

b0013356_1003471.jpg 脳卒中などで文字が読めなくなる「失読症」は、アルファベットを使う西洋人と漢字を使う中国人や日本人では、脳の損傷部位が違うことが、香港大の研究で分かった。

 文化に合わせた治療法の必要性を示した結果で、2日付の英科学誌ネイチャーに発表された。

 欧米を中心としたこれまでの研究では、失読症の人は、文字のつづりを音の固まりに分ける過程に障害があり、左脳の「頭頂葉」や「側頭葉」などでの神経活動の低さが原因と考えられてきた。しかし、香港大のリ・ハイ・タン助教授らが、先天的に失読症である中国人の子ども8人の脳を、磁気共鳴画像装置を使って調べたところ、左脳の「中前頭回」という西洋人とは別の部位の活動性が低いなど、これまでの実験結果とは大きく異なることが分かった。
 左の図の中で、中国語、英語の理解にはそれぞれ赤い部分、緑の部分が使われ、失読症の中国人では青い部分の働きが特に活発になっているということである。

 文字自体は意味を持たない表音文字のアルファベットを使う言語と、表意文字の漢字では、脳での読み方の仕組みが異なるらしい。研究チームは「理という漢字のなかに読み方を表す里が入っているなど、漢字の読み書きの仕組みは英語などとは大きく違う。文化に即した治療法の開発などにつながるのではないか」としている。
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by saru3toru | 2004-09-03 10:07 | 科学情報
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