Darwin's finchesとBMP4

b0013356_9364165.jpg ダーウィンのフィンチは、生態的地位への適応により新しい動物種が生まれることの好例としてあげられているが、発生生物学者はそこに新しい展開をもたらした。

 チャールズ・ダーウィンは1835年にガラパゴス諸島を旅した際に、そこでは鳥の嘴のサイズや形に多くの変異があり、それが植物の種を砕いたり、果汁を飲んだりという特殊な仕事に適応した結果であると考え、適応により動物は進化するという考えを「種の起源」に記した。

 Harvard Medical Schoolの発生生物学者であるClifford Tabinは、太くて短い嘴を持つフィンチ3種と、細長い嘴を持つフィンチ3種の卵を用いて、発生に伴う遺伝子発現変動を、細胞増殖因子10種について調べた。その結果、Bone morphogenic protein 4 (BMP4)という増殖因子のみがそれら3種ずつで発現に大きな違いがあることが明らかになった。嘴の太いフィンチは、BMP4の発現が顕著であったが、3種のなかでも発現のパタンには違いがあるらしい。この結果はサイエンス9月3日号に発表された

 また同じ号のサイエンスに、University of Southern California の進化発生生物学者であるCheng-Ming Chuongは、ニワトリの嘴の形がBMP4の発現のタイミングや発現部位の違いにより左右されることを報告している。

これらの結果は、適応による生物の形態の変化の研究に新しい道筋を与えるものである。
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by saru3toru | 2004-09-03 09:37 | 科学情報
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