高血圧治療薬の投与、心不全患者に有効 武田薬品が発表

 高血圧症の治療薬として使われている「カンデサルタン・シレキセチル」(商品名「ブロプレス」など)について、武田薬品工業は31日、心機能が低下した慢性心不全患者にも有効なことがわかったと発表した。欧米25カ国の患者約4600人に投与したところ、死亡率が12%下がったという。投与によって心不全が悪化して入院する人も減少した。

 臨床試験は99年から3年余りにわたり、慢性心不全の患者約7600人を対象に、この薬を使ったグループとそうでないグループで死亡率や入院率を調査。そのうち、左心室から血液を送り出す能力が健康な人の60%程度以下に低下した患者約4600人を分析した。心不全の悪化で入院するリスクも24%改善した。

 同社の説明では、全世界の人口の1~2%が慢性心不全になっているとみられる。8%が心不全とされる75歳以上の入院1年後の死亡率は30%を超えるという。

 「ブロプレス」は、アンジオテンシンII受容体拮抗作用を有する血圧低下剤として広く使われている。03年度の国内の売り上げは927億円で、同社によると、金額では国内で販売されている薬の中で3番目という。同社は、慢性心不全の治療にも使えるように厚生労働省に効能の追加を申請している。
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by saru3toru | 2004-09-01 15:21 | 科学情報
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