今度はニワトリ・コレラ

 ユタ州にあるGreat Salt Lakeで、約3万羽のハジロカイツブリが家禽コレラに感染して死んだ。米地質調査所(USGS)全米野生動物健康センターの研究者たちは、11月12日、冬期に南に渡る鳥たちによって、家禽コレラが米国に広まるのではないかという懸念を発表した。
 11月の第1週に、USGSの研究者たちは、ハジロカイツブリの死体から、家禽これらの病原菌であるPasteurella multocidaを分離した。現在USGSは、ユタ州の生物学者と共に、情勢を監視している。
 USGSの研究者で家禽コレラが専門のMike Samuel氏は「1998年以来、北米では、家禽コレラの大規模な流行はなかった。現時点では、この大量死が単発の事件なのか、定期的な流行の始まりなのかを判断できない。が、水鳥は感染拡大の主役であることから、われわれは、カイツブリや他の鳥が、越冬地に移動することによって、この病気がGreat Salt Lakeをから南に広まる可能性を考えねばならない」と述べた。
 家禽コレラは、水鳥の感染症としては、北米で最も一般的だ。ひとたび感染すれば、その個体は6時間から12時間という短時間で死亡するが、病原菌は、死んだ鳥や死にかけの鳥から健康な水鳥に感染してゆく。結果として、数千から数万羽の水鳥が瞬く間に死んでしまう。
流行期は主に冬と春先だ。この時期、水鳥たちは越冬地などで密な集団を形成しており、密度の高さと冬の寒さからストレスを感じている可能性がある。こうした状況が、流行のきっかけを作り、また伝染を容易にすると考えられている。Pasteurella multocidaは、ヒトにとっては大きな脅威ではない。しかし鳥では、品種を越えた感染が容易に起こる。
 家禽コレラは、40年代にニワトリを介して北米に持ち込まれ、その後、野鳥に感染していった。当時、流行はほぼ全米に広がった。ここ10-15年の間、北米の特定地域(カナダのサウスサスカチェワン川と、米国のカリフォルニア州やテキサス州、ネブラスカ州の一部、ミズーリ川流域など)ではほぼ毎年、流行が見られている。 
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by saru3toru | 2004-11-16 07:10 | 科学情報
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